タイの職場で最も頭が痛いのは、日本からクレームが来た時ですが、笑えるほど温度差があります。

スポンサーリンク




先ずはクレーム内容の説明をしながら写真付きの報告書を見ておいてと言っても、ただ見るだけでそれ以上のアクションは大抵ありません。該当セクションのスタッフは、「マイソンチャイ(関係ない、興味なし)」で、一斉に逃げていきます。

タイの人たちの気質の中にはトラブルに巻き込まれたくないという心理が働くので、予防という観点から常に品質管理に努める事が大切です。ほんとうに問題が大きくなったときは社長や支社長が自ら注意、またはマネージャー会議などを経て時間が掛かることもありますが、大抵は最終的に解決できます。

タイのまちなみ

プライベートではビールを飲み過ぎてちょっとカオサンの外れの道を歩いているときに、溝に落ちてしまいました。タイでは所々道がでこぼこなので、街歩きの際には一定の注意が必要ですが、酔ってしまうと注意力が散漫になります。

大声はみっともないので、通行人に聞こえるように小声で助けを求めましたが、視界にさえ入れて貰えなかったです。タイではいろんな意味で自己責任になるということを痛感させられました。

バンコクのタクシードライバー

言い換えるとマイソンチャイの無関心は、群衆の野次馬が少ないということなので、芯から悪い人間が少ないといえます。欧米人がちょっと上乗せされて料金トラブルで問題が起きている時でも当事者のタイの人たち以外は、一緒になって火に油を注ぐような人はほとんどいません。むしろ心配しているか、「やれやれ」といった感じで大人の目で見ています。

ピザヌローク

現地の職場では日本人はワークパミットの関係でたいてい管理職での採用になりますが、タイ人マネージャーからするとライバルととらえる人が中にはいます。

多言語ができるやり手の女性マネージャーから英語のスペルミスや中国語のやり取りで突っ込まれた後に、周りのタイ人スタッフが目で合図をしています。何だろうと思うと「よく我慢した」「気にするな」との事で、まるで高校生の時の友人達のようにさり気ない優しさが何とも言えません。

カオサンで酔って溝に落ちた休み明けの月曜日には、請求書の送付や集金担当などを行なうメッセンジャーのおじさんに何事か女性スタッフが頼んでいます。私のために痛みが和らぐための薬や包帯を買って来るように、お願いしているのです。

街角ではフレンドリーでもトラブルには関わりたくない、それでも同僚で親しくなるとタイの人たちの温かみを感じることができます。

スポンサーリンク