タイ人のルーツは中国雲南省のシーサンパンナ(西双版納)に多く暮らしているタイ族と言われていますが、歴史を遡ると日本との共通点が多く見られます。

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保存食の発酵食品や納豆味噌は日本の食文化に通じるものがあり、糯米を使ったお酒造りのタイ米を原料とする沖縄の泡盛に至るまで広範囲です。

何より風貌も日本人と似ている人が多く、タイ族の源流は8世紀半ばには中国西南地方や東南アジアにまで勢力を伸ばした南詔国という説があります。

中国雲南省のペー族の女性

10世紀半ばに南詔国に替わって大理国が樹立され、雲南省の大理古城のまちなみはまるで時代劇のロケ地のような味わい深い趣があります。20世紀終わりから21世紀初めにかけて、日本人のバックパッカーの聖地のひとつといわれていたのが大理古城です。大理の人口の3分の1を占めるペー族はフレンドリーな人が多く、当時のゲストハウスの宿泊費や現地の食事代は東南アジアのタイやマレーシアの半分ほどでした。

タイ北部 ドイメーサロン

日本人旅行者とペー族の女性との結婚も何組か見られ、相性がいいことで日本とタイ、雲南省の三つの地点を思わず幸せのトライアングルといってしまいそうです。

棚田造りや焼き畑農業で知られる苗族の支流とされるモン族、ハニ族をルーツとするといわれるアカ族など中国の雲南省から流れてきた少数民族がタイには多くいます。

タイ族の伝統ある水耕文化は世界有数の米どころタイへ伝統が引き継がれ、苗族やハニ族に関しては段々畑や果樹栽培といった日本の農業技術や品質管理にも近いものがあります。

雲南省の省都の昆明の雲南民族村では25の少数民族の文化風習について紹介していて、園内ではイベントが定期的に開催されています。

ラオス ヴァンヴィエン

昆明と同じくバンコクから直行便が乗り入れている、シーサンパンナの観光ではタイと遜色ないほどまったりできます。料理自体もタイと似ていて酸っぱくて辛い味付けで、串焼きは魚も肉もシーサンパンナの方が全体的に大ぶりです。串焼きのお店のスタッフはタイ以上に注文を聞いても直ぐ忘れることが多く、それだけのんびりしているということでしょう。

おすすめのスポットはシーサンパンナ熱帯植物園と夜は小数民族のショーが行なわれる民族風情園です。

昆明やシーサンパンナはタイ人観光客にも人気で、タイ語が問題なければ一緒にツアーに参加してみるのも良いでしょう。タイ在住の日本人の知人はバンコクと現地間の航空券、ガイドと宿の手配を旅行会社にして貰って、観光地などの行き先は現地で告げているといっていました。

時間に余裕がある人は、雲南省-ラオス-タイ間を陸路で移動できますが、それなりに体力が必要です。3国間は似ているようで微妙に異なり旅そのものを楽しめますが、改めてタイの居心地の良さを再認識させられました。

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