日本社会ではセクハラについて可なりナーバスになっていて、服やヘアスタイルを誉めても問題視される場合があります。一方タイだけに限らずほかの東南アジア諸国や中国では、少々くだけた話をしないと「むっつり」と思われるので、最初戸惑う人がいるかもしれません。

ショッピングモールの中

美しいとか素敵というのは褒め言葉であって、女性スタッフによっては夫婦の仲の良さを象徴するようなことを話しています。ローカルのタイの会社では40代半ばから50代以上の男性であれば日本ではセクハラと思われるような内容を話していますが、日系企業ではあまり見かけません。

ちょっとエッチな会話というのはローカル系の会社では、何の違和感なくコミュニケーションツールの一つとされています。ただ、それほど親しくない人間にはいわない方が賢明で、あまり若い日本人スタッフもその手の会話はしません。

言うべきか黙っておくべきか迷ったときには、会話を聞きながら日本人スマイルをするのが一番です。「何を笑っている?」と突っ込まれ、そのうちニックネームで呼ばれるようになると職場も楽しくなってしめたものです。

ホアヒン

また、話題ならともかく身体を触るなどの本当のセクハラはタイ社会ではほとんどなく、冗談ですまされない場合があります。

ローカルの会社でも日系企業でも共通していえるタイでの職場のタブーは、人前で怒ることと無理難題を押しつけることです。プライドが高く人前で怒る習慣がタイではないので、個別に怒っている理由を説明しながら、指導といった形が望ましいです。

Quality Controlのセクション、日本で言う品質管理課にサンプルチェックのデータを日本側から求められて、結果が出ているにも関わらず証明書を直ぐに発行しません。スペックアウト、いわば規格外の場合に女性スタッフが戸惑っていることもあるので、タイの会社では聞き上手になることが望ましいです。

タイの寺院

決して急かすことなく怒ることなく、それでもあまりにも対応が遅いと思ったときでもクレーム以外のことであれば、その日の終わりにはたいてい回答が来ます。

日本では食事をご馳走になる、何かお祝い事でプレゼントを貰ったときには必ず次の日にお礼を言いますが、タイにはそのような習慣がありません。お礼を言わないといって非常識と決めつけるのは、タイの中ではもっと非常識になります。

タブーではないものの恥ずかしいと思われるのが、早飯と酔っ払いに加えて仕事場の英語のスペルミスです。共有で英語のドキュメント作成の際にはワードなどでスペルチェックを行ない、お酒が強くない人は無理して飲まされる習慣がないので、お茶やソフトドリンクにしましょう。

早飯に関しては体裁を気にするタイ人にとって一緒に食事をすると、かなりひきます。働く前に気付いて良かったのですが、ほんの数分のうちにラーメンと焼き飯を食べてしまい、タイのフードコートの中が爆笑に包まれたことがありました。その時の早飯は、最もタイで恥ずかしい思いをした瞬間でした。

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