バンコクに来て先ず感じる事の一つに、百貨店やショッピングモールの冷房の強さです。タイの季節の中で一番過ごしやすい乾季と呼ばれる11月~2月は、そこまで冷房を効かせなくてもいいのではと思えてしまいます。

MRTタイランドカルチャセンター駅の近く

ツーリストが利用するカフェよりも庶民向けのお店の方がコーヒーの砂糖の量が多く、何気にウエイトが気になります。ただ、タイ米は植物繊維の含有量が高くて、野菜を多めに取っているので一般的なタイの人たちは細い人が多いです。

冷房の効きすぎとコーヒーに砂糖をたっぷり入れるのは、けちではありませんというメッセージだということのようです。また、和食のお店や中華料理店以外のタイのレストランは、ほとんど外の通行人から中が見えるようになっています。

タイのスタンドカフェ

タイの女性と結婚して宿泊業を経営する友人によると、外から見て解るように美味しいものを食べていますよという見栄でもあるそうです。

色が白いことはお金持ちの証であり、携帯に電話が掛かってきた時でもバンコクのMRT地下鉄の中ではとても小さな声で話しています。富裕層に取って立ち振る舞いはとても大切であり、何か物事を決定するときもビジネス以外では通常みんなで話し合って決めます。

プライベートでは独断で決めるよりも家族や友人にコンセンサスを取るというのは、イギリス風の民主主義を理想とする教育の中で育ってきているのでしょう。タイの富裕層の人たちは車も日本車とドイツ車が好きで、特にレクサスは人気です。

プラトナーム市場

タイのお金持ちのプライドを特に感じるのは、おごり方が半端ではないことです。日本語の経理や会計に当たるタイ語ではバンチーと呼ばれるセクションは、会社の中でもとりわけ重要視されています。

華僑系では会社の収支全体を取り仕切るバンチーのトップである経理部長と外国の通貨の為替差益に携わる専門職がいて、たいてい女性が上に立っています。

管理職の中でもほかのタイ人のマネージャーよりも給料が高く、為替差益の専門職の女性はタイ国内外の営業と貿易実務のセクション約25名分の忘年会の代金を支払いました。経理部長に関しては、ホワイトカラーと工場スタッフ全社員約500名分の昼ご飯代を払ったので、びっくりです。

タイでは会社や部署によって忘年会をやる場合もあり、大まかなセグメントがあります。日系企業では日本の暦通り12月末、タイのローカル系の会社ではソンクラーンと呼ばれる水掛祭り、華僑系の会社では春節で知られる旧正月前が年末になります。経営者であればまだしも管理職が年末、同僚にそんなにお金を使うなんて、日本ではほとんど聞いたことがありません。

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