フレンドリーで日本人との相性が良いタイ人ですが、アジアの留学で最も多いのが中国語です。中国にいる若いタイの学生の多くが「実は日本に行って日本語を勉強したい」といいます。

タイの街角

人付き合いがうまい国民性ではあるもののまんざらではなく、日本のサブカルチャーに興味を持っているタイの若い人たちも例外ではありません。

中国語の留学は中国と台湾に分かれ、その時の政治や社会動向によって行き先が多少異なってきます。中国本土でタイの人たちにとって最もメジャーなのが、広東省の北部に位置する潮州と汕頭(スワトウ)で、タイの潮州華僑の故郷でもあります。

シンガポール

また、潮州に近い福建省南部のアモイや泉州には東南アジア一帯の多くの留学生がいることで、中にタイ人も当然含まれています。

中国語には標準語と各地には方言があり、広東省北部は香港人の話す広東語よりも福建省南部の言葉の方が近く、家族や親戚の言葉が耳に残っていることもあり、生活でも馴染みやすいのでしょう。

学校では中国語の標準語を学習しますが、潮州やアモイの留学が人気で、次に費用が安いことで雲南省の昆明にも以前から多くのタイ人留学生がいます。

上海や北京もタイ人留学生がいますが、全体的に都市部の物価の高騰により、台湾での留学が見直されています。

タイのナイトマーケット

中国は日本の報道とは違って、治安もほんの一部を除けば全体的にほぼ問題ないと考えてよいです。ただ、衛生面や便利さを比べるとタイの学生にとっては台湾での学生生活の方が、よりストレスがたまりません。

台湾は日本の物価の約2分の1で台北は少し高めなので、バンコク界隈の家庭からすると経済的負担もそれほど問題ではありません。現在日本人の中国語留学で注目が集まっているのが、台湾東部にある新竹なので、情報が拡散してタイの人たちにも拡がると良いでしょう。

シンガポールのボーディングスクールへ通うタイの子ども達も近年、増えています。シンガポールのボーディングスクールにはタイだけでなく近隣国のマレーシアやインドネシアの富裕層の子ども達が通い、寮生活を送っています。近隣国の学生は官僚や財閥系のご子息で、小さい時から人脈作りを考えるなんて、日本社会ではあまり想像が付きません。

都心の高層マンションで暮らす富裕層もいれば、国費で日本へ来るタイ人留学生もいます。バンコクのレストランでは、オーナーに娘さんが日本でアニメや広告、マーケティング戦略を勉強したいといっていました。現在は日本各地の国立大学で学ぶタイ人留学生も増えてきて、地域交流の面でも積極的な人が多いです。
タイの留学事情について~欧米編
語学力と学歴問わずタイで就ける仕事
おすすめのタイ語のテキストと独学について

スポンサーリンク